ロータリー真空ポンプの特徴とメリットについて

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真空ポンプにはロータリーポンプのほか、油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプなどがあります。その機能は空気もしくは気体を容器から排出することですが、それぞれの種類や用途によって、いかに早く効率よく容器内の空気や気体を排出するかで真空ポンプの選定が変わります。

 

それぞれの方式で真空にできる度合い、つまり、残ったわずかな空気をどれだけ抜くことができるかも違いがありますが、今回は、ロータリー真空ポンプについての原理や特徴、そのメリットに関してコラムを書きます。

 

まず、ロータリー真空ポンプは最も一般的な真空ポンプであり、その原理は、ポンプ内に格納されているローターなどにより中にある気体を掻き出すようにして気体を徐々に抜いていきます。別名、油回転真空ポンプと呼ばれることもあります。

形式的には回転翼型ポンプ、カム形ポンプ、揺動ピストン型ポンプという3つの代表的な形式があります。
いずれもその内部には油が用いられていて、密閉する機能には不可欠なものです。

 

しかし、油も蒸発するのでポンプのメンテナンスには定期的なオイル交換が必要であり、メンテナンスには少々の手間がかかります。さらに、真空を行う容器に対しても真空ポンプに使われている油が蒸発することは好ましいことではありません。

そういった背景もあり、最近は油を使わないロータリー真空ポンプも開発されてきています。また、最も一般的なポンプであるため、その種類も安価なものから高額なものまで種類が多いのも特徴の一つです。値段的には数万円のものから30万円超えるものまであります。

 

ただし、排気できる限界は0.1Pa程度までとされていて、それ以上の真空度が必要な場合は、ほかのポンプに切り替えて使用することが必要となります。これは、ロータリー真空ポンプの限界で油の拡散と溶存ガスの蒸発が原因と考えられます。

さらに、排気限界で長時間排気を続けてしまうと、真空にしようとした容器内が油の蒸気で満たされてしまう可能性があるので注意が必要です。
また、水蒸気などの水分が多い気体を吸引するとポンプ内部の腐食などを起こす原因となってしまうため、使用する油は水分離性が良く、水抜きが容易な油にする必要もあります。

 

そんなデメリットがあるロータリー真空ポンプですが、それを補うだけのメリットがたくさんあります。
まずは、安価でコンパクトであることが多く、気軽に利用できる点と、据え付けが簡単にできることも一つの特徴といえます。
持ち運びも容易なことが多く、様々な場面で用いることができるのも広く使用されている一つの要因といえます。
また、スイッチ一つで排気するので使いやすさも魅力の一つです。
用途としては超真空が必要な際の初期の粗引きや排圧を維持するためのバックポンプ、超真空までは必要がない作業に用いる等が主な用途です。

 

特殊な用途であったり、超高真空を必要としない場合は、気軽に利用ができるロータロー真空ポンプはおすすめの一つです。
弊社でも上記の様な用途の場合、ご提案の一つとして、必ず候補にあげる真空ポンプになります。